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SIMロック解除よりも気になること

総務省ICTサービス安心・安全研究会の消費者保護ルールの見直し・充実に関するWG(第7回)において、次の文書が示されました。

消費者保護ルールの見直し・充実に関するWG中間取りまとめ(案)

参考資料を含めると59頁におよぶ文書で、言及されている事項は多岐にわたりますが、中でも話題となっているのはSIMロックの解除です。
ただ、私としては、販売奨励金等の問題点を指摘する参考資料24の以下の記載の方が気になりました。

短期間で携帯電話事業者を乗り換えるユーザ(MNP利用者※)は、長期間にわたり同一事業者で同一端末を利用する利用者と比較して、毎月の支払額(月々サポート等による割引)及び端末の購入代金相当額分(キャッシュバック)の双方において、優遇されている状況にあったとされる。
これらのコストは、長期利用ユーザが負担している通信料の一部で賄われる状況にあったことが指摘されている。
※平成25年度のMNP利用数合計は、657万件。
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「電子商取引及び情報財取引等に関する準則」が改訂されました

eコマースの実務にとって重要な「電子商取引及び
情報財取引等に関する準則」が改訂されました。
http://www.meti.go.jp/press/2012/11/20121120001/20121120001.html
ところで、今回の改正は、法律的になかなか
面白い論点を含んでいます。

例えば、利用規約の変更について、利用者の
明示的な同意がなくても、黙示的な同意が
あったと認められる場合があると明記されました。
また、システム会社がソフトウェアをハードウェアに
インストールしてユーザー会社に販売する際、
ユーザー会社が自らソフトウェアの使用許諾契約を
締結する行為を行っていない場合に当該ユーザー会社に
ソフトウェアの使用許諾が適用されるのかという
問題点についても加筆が行われています。

いずれも契約成立の根幹に関わる問題点です。
踏み込んで書いたなという印象を持ちました。

コンプガチャに関する消費者庁の考え方が公表されました

平成24年5月18日、消費者庁が「「カード合わせ」に関する景品表示法
(景品規制)上の考え方の公表及び景品表示法の運用基準の改正に
関するパブリックコメントについて」
と題する書面を公表しました。

当該書面において、消費者庁は、「「コンプガチャ」は、異なる種類の
符票の特定の組合せを提示させる方法に該当し、懸賞景品制限告示
第5項で禁止される景品類の提供行為に当る場合があります。」と
しています。

ところで、先日、コンプガチャで提供されるいわゆるアイテムは、データであり、
「景品類」該当性について、若干疑問があると書きました。
この点について、消費者庁は、次のとおり述べています。

「「コンプガチャ」で提供されるアイテム等は、オンラインゲーム上で
敵と戦うキャラクターであったり、プレーヤーの分身となるキャラクター
(いわゆる「アバター」と呼ばれるものです。)が仮想空間上で住む部屋を
飾るためのアイテムであったりと、様々ですが、いずれにしても、
それによって消費者が、オンラインゲーム上で敵と戦うとか仮想空間上の
部屋を飾るといった何らかの便益等の提供を受けることができるものである
ことから、「便益、労務その他の役務」(前期4(1)ア参照)に当ります。」

「便益、労務その他の役務」に当るから、「景品類」に当るというのです。
さて、「便益、労務その他の役務」という文言ですが、「役務」という言葉は、
通常サービスという意味で用いられています。
データのような無形資産がサービスに含まれるというのは、若干違和感があります。
また、データそのものが「便益」に当るというもの、不自然な気がします。
ここで消費者庁の説明をもう一度よく読んでみますと、アイテムそのものが
便益に当ると言っているのではなく、アイテムによって何らかの便益の提供を
受けることができるから「便益、労務その他の役務」に当ると言っていることに
気づきます。
しかし、およそ経済的価値のあるものであれば、そこから何らかの便益の提供を
受けることができると思われますので、この考え方を取ると、「便益、労務
その他の役務」という文言は「その他一切の~」といった包括的条項に
類似した文言となってしまうことになりそうです。
これってどうなんでしょう?

今回、消費者庁は告示に関する上記解釈を前提として、景品表示法の
運用基準の改正という形で、コンプガチャを実質的に禁止しようとしていますが、
告示の改正という方法をとった方が、分かりやすかったように思います。

コンプガチャその後

先日書きましたとおり、コンプガチャが「カード合わせ」に
当るとの見解には疑問があります。
ところが、松原仁消費者担当大臣が記者会見で
景表法違反の可能性があると述べたとたん、
ゲーム会社は一斉にコンプガチャ打ち切りの意向を
表明しました。

これはしかたがないことだと思います。

景表法は、景品類の制限及び禁止に関し、具体的な規制内容の
決定権を内閣総理大臣に委ねてしまっています。
そこで、具体的な規制内容は告示によって定められています。
そのため、現在は規制対象となっていないとしても、
政府が規制すると決断してしまえば、告示を改正して規制対象と
することができてしまうのです。

今回の件、ゲーム会社側が、「カード合わせ」には当らないはずだと
反論すると、では告示を改正するということになってしまうかもしれません。
しかも告示を改正して新たにコンプガチャを規制対象とする
という流れが一旦できてしまえば、いっそのことアイテム課金全般を
規制してしまえということになりかねません。
マスコミも煽り立てるでしょうから、コンプガチャの問題、
景表法違反の問題では済まなくなる可能性があるわけです。
そうなってしまえば、ゲーム会社の存亡に関わります。

ですから、ゲーム会社としては、本格的議論が起きる前に
自主規制(?)せざるを得なくなったのだと思います。

コンプリートガチャ騒動

GWで書き込みをお休みしている間に、ソーシャルゲームを
巡って、一騒動あったようです。

もはや日本のビジネス界でゲームと言えば、グリーやDeNAが話題の
中心となっていて、任天堂やソニーは巨額の損失といった面でしか
話題にならなくなっています。

そのグリーやDeNAが提供しているゲームがソーシャルゲームと
言われるものですが、ソーシャルゲームの課金は通常
アイテム課金という仕組みによって行われています。
ゲームをプレイするだけなら無料ですが、ゲーム内で使う
アイテムは有料で販売されており、そのアイテムの売上が
ゲーム会社の売上になるという仕組みです。

ところで、そのアイテム課金の一種として、コンプリートガチャというものが
あるそうです(詳しくは知りませんが)。
カプセルトイ(ガチャ)のようにランダムに販売されているアイテムを
購入し、揃える(コンプリート)ことで希少アイテムを入手できるシステムの
ようです。

そのコンプリートガチャについて、読売新聞が、次の通り報じてから
騒動が始まりました。

「携帯電話で遊べる「グリー」や「モバゲー」などのソーシャルゲームの
高額課金問題をめぐり、消費者庁は、特定のカードをそろえると
希少アイテムが当たる「コンプリート(コンプ)ガチャ」と呼ばれる
商法について景品表示法で禁じる懸賞に当たると判断、近く見解を公表する。
同庁は業界団体を通じ、ゲーム会社にこの手法を中止するよう要請し、
会社側が応じない場合は、景表法の措置命令を出す方針。」

グリーやDeNAにとって、コンプリートガチャは大きな収益源となっていたようで、
両社の株価がストップ安になる騒ぎになっています。

では、コンプリートガチャのどこが、景品表示法違反となるのでしょうか。
消費者庁の見解について、産経新聞が、次の通り、踏み込んだ報道をしています。

「消費者庁は希少アイテムが景品表示法で制限されている懸賞に当たると判断。
提供する際に複数アイテムの組み合わせを条件としていることについて、
同法が禁じる「カード合わせ」に該当するとしている。」

「カード合わせ」については、「懸賞による景品類の提供に関する事項の制限」
(「懸賞制限告示」)第5項が、次のとおり規制しています。

「二以上の種類の文字、絵、符号等を表示した符票のうち、異なる種類の符票の
特定の組合せを提示させる方法を用いた懸賞による景品類の提供は、
してはならない。」

規制されてしまったので、最近は見かけなくなってしまい、イメージがつかみ
にくくなっていますが、キャラメルなどの箱の中にカードがランダムに入っていて、
何枚かカードを揃えると景品がもらえるという商法が流行ったことがあるそうです。
これ、似たようなことをしたがある人はすぐに分かると思いますが、最初のうちは
どんどん揃っていくのですが、最後の数枚を見つけるのが大変なんです。
しかもそこまで集めたのだから、なかなか諦められない。
そこで、なんとか手に入れようとして、お菓子を買いまくることになります。
当然、業者はそれを狙っているわけです。
ビックリマンチョコのときにも問題になりましたが、カード目当てにお菓子を食べずに
買いまくる子供まで出てきて、規制されるようになりました。

規制の理由は、①子供向けの商品に利用されるものであること、②子供の射幸心を
そそるものであること、③すぐに当る可能性があるように錯覚させる方法であり、
方法自体に欺瞞性があることの3つであると言われています。

ここまで読むとお分かりと思いますが、上記キャラメル商法は、
コンプリートガチャの仕組みと非常に似ています。
コンプリートガチャでアイテムを購入した人は、最後の数個のアイテムを
揃えようとして、結局、大金を使うはめになるわけです。
ですから、この規制をコンプリートガチャに適用しようという発想は分かります。
ただ、若干分からない点もあります。
コンプリートガチャでは、アイテムを購入し、何種類かのアイテムを揃えて
希少アイテムを手に入れようとするわけですが、ここでいうアイテムとは
コンピュータ上のデータでしかないはずです(たぶん)。
たしかに画面上、画像として表示されますので、アイテムが、「文字、絵、符号等を
表示した符票」に当るとは言えると思います。
しかし、希少アイテムは「景品類」に当るのでしょうか。
景表法上の「景品類」は、「不当景品類及び不当表示防止法第二条の規定
により景品類及び表示を指定する件」により、次のとおり、定義されています。

顧客を誘引するための手段として、方法のいかんを問わず、事業者が自己の供給す
る商品又は役務の取引に附随して相手方に提供する物品、金銭その他の
経済上の利益であつて、次に掲げるものをいう。
①物品及び土地、建物その他の工作物
②金銭、金券、預金証書、当せん金附証票及び公社債、株券、商品券その他の有価証券
③きよう応(映画,演劇,スポーツ、旅行その他の催物等への招待又は優待を含む。)
④便益、労務その他の役務

これに当らないものは、「景品類」には当たらないわけです。
コンプリートガチャが、「二以上の種類の文字、絵、符号等を表示した符票のうち、
異なる種類の符票の特定の組合せを提示させる方法を用いた懸賞による景品類の提供は、
してはならない。」(懸賞制限告示第5項)に違反していると言う以上、
アイテムを揃えるともらえる希少アイテムが、「景品類」に当ると判断していることになると
思いますが、希少アイテムが、①~④のどれかに当るのか、私には良く分かりません。
「物品」?
どうも、しっくりきません。
例えば、意匠法の「物品」は、有体物である動産で、独立性、定型性を有するものと
解されています。
会社法15条の「物品」も無形財産を含まないと解されているようです。
もちろん、意匠法、会社法と景表法は違う法律ですから、景表法上の「物品」については
違った考え方をとることも可能です。
しかし、そうはいっても単なるデータを「物品」に当るというのは、普通に考えると、
少々むずかしいような気がします。
「便益」に当ると考えるのでしょうか?

消費者庁が報道否定などという報道もありますし、このあたりどうなんでしょう?
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大久保宏昭

Author:大久保宏昭
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