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技術を守ることの難しさ

最近「勝つための経営」という本を読み、著者の一人である
吉川良三という人物を知りました。
吉川氏は、日立製作所に入社し、同社でCAD/CAMの
開発に従事した後、1994年から2003年までサムスン電子の
常務として、同社の開発革新を担当したそうです。

また、昨日は、WEDGE5月号を読み、サムスンSDIが
小型リチウムイオン電池の世界シェアトップとなったことを
知りました。
つい数年前にその分野では三洋電機が圧倒的な技術力を
持っていると聞いたばかりだったのに、もう抜かれてしまったわけです。
そのサムスンSDIの中核にも元ホンダの技術者がいるそうです。

そして、今日は、新日本製鉄が、ポスコを訴えたとのニュースを
聞きました。
新日本製鉄は、ポスコが新日本製鉄の元社員から不正に営業秘密を
取得したと主張しているようです。

これらの話を聞き、技術を守ることの難しさを改めて感じました。

特許取得には、コスト、要件といった問題があり、すべての技術が
特許の保護対象となるわけではありません。
しかも特許を出願してしまえば、その技術は公開されてしまいます。
特許権は登録された国でしか保護されないのに対して、技術は
一旦公開されてしまえば、世界中の誰でも知ることができる
ようになってしまうのです。

営業秘密も厳しい要件があり、あらゆる技術が営業秘密として
保護対象になるわけではありません。
また、営業秘密には、不正取得等を立証することが難しいという
問題もあります。

では、シャープが実行したとされる工場のブラックボックス化はどうでしょう。
私がその話を聞いたとき、思い浮かべたのは、佐賀藩です。
佐賀藩は有田焼の技術を保持するために、厳しく人や物の出入りを
監視したそうです。
しかし、行き過ぎた秘密保持は、技術の進歩を困難にします。
コストの低減も難しくなるでしょう。
大丈夫なのかなと思っていたら、シャープは、Retinaディスプレイの出荷では
サムスンに遅れをとることになってしまいました。
また、ブラックボックス化をしたからそうなったというわけでもないのでしょうが、
堺工場を台湾企業に半分売り渡すことになってしまっています。

結局、技術流出を完全に止めることはできないと考えておいた方が
いいのだと思います。
技術流出を止める努力はしつつも、ある程度の技術流出があっても競争優位を
保てるような戦略を考えていかないといけないのだと思います。
難しいですね。


勝つための経営 グローバル時代の日本企業生き残り戦略 (講談社現代新書)
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