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カラオケ法理

「ロクラクⅡ」事件に関する差戻控訴審判決が、
平成24年1月31日に言い渡され、予想どおり、
知財高裁は著作権法違反を認めました。

「ロクラクⅡ」というのは、ようするに遠隔地に置かれた
録画再生機をインターネット経由で操作できるようにして、
遠隔地で放映されているテレビ放送を視聴可能にする
サービスです。
海外在住の日本人が、国内のテレビ番組を視聴できるため、
人気があったようです。

このサービスについて、著作権侵害に当るとして、放送局が
サービス提供者に対し、行為の差し止め等を求める
訴えを提起したところ、第一審判決はサービス提供者の
著作権侵害を認め、控訴審判決はこれを否定し、最高裁判決は
控訴審判決を破棄差し戻しました。

控訴審判決は、複製の主体はサービス利用者であって、
サービス提供者ではないから、サービス提供者は著作権を
侵害していないと判断したようです。
それに対して、最高裁は次のように判示しました。

「放送番組等の複製物を取得することを可能にするサービスにおいて、
サービスを提供する者(サービス提供者)が、その管理、支配下において、
テレビアンテナで受信した放送を複製の機能を有する機器(複製機器)に
入力していて、当該複製機器に録画の指示がされると放送番組等の
複製が自動的に行われる場合には、その録画の指示を当該サービスの
利用者がするものであっても、サービス提供者はその複製の主体であると
解するのが相当である。」

今回の知財高裁の判断は、この最高裁の判断に従って、サービス提供者が
複製の主体であると認定したもので、予想通りのものです。
サービス提供者を行為主体であると判断する手法は、カラオケ法理と呼ばれることがあります。
カラオケを設置している店舗について店舗営業者が著作物の利用主体であるとして、
損害賠償請求を認めた最高裁昭和63年3月15日判決が先例であると
考えられているからです。
利用者が録画ボタンを押して録画するのに、サービス提供者が複製の主体であるというのは、
一般常識からは若干離れているかもしれません。
しかし、カラオケ法理を前提とすると、差戻前の控訴審判決の方が意外な判断だったと
言えると思います。
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