知財高裁判決続報

知財高裁平成24年2月14日判決の全文が、裁判所のウェブサイトに
アップロードされました。
本判決の重要部分は、次の箇所です。

「ウェブページの運営者が,単に出店者によるウェブページの開設のための
環境等を整備するにとどまらず,運営システムの提供・出店者からの
出店申込みの許否・出店者へのサービスの一時停止や出店停止等の
管理・支配を行い,出店者からの基本出店料やシステム利用料の受領等の
利益を受けている者であって,その者が出店者による商標権侵害があることを
知ったとき又は知ることができたと認めるに足りる相当の理由があるに
至ったときは,その後の合理的期間内に侵害内容のウェブページからの
削除がなされない限り,上記期間経過後から商標権者はウェブページの
運営者に対し,商標権侵害を理由に,出店者に対するのと同様の差止請求と
損害賠償請求をすることができると解するのが相当である。」

これは、商標権者にとっては物凄く有用な判決ですね。
いわゆるインターネット・ショッピングモールで商標権侵害を行っている業者を
見つけたら、そのウェブページの運営者に証拠を示して警告すれば、
合理的期間内にウェブページから削除してもらえるようになるでしょうから。
(運営者が何か反論しようとしてきたら、この判決を示せばいいでしょう。)

なお、判決の次の箇所も理論的には重要だと思います。

「商標法は,その第37条で侵害とみなす行為を法定しているが,
商標権は「指定商品又は指定役務について登録商標の使用をする権利
を専有する」権利であり(同法25条),商標権者は「自己の商標権・・
・を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し,その侵害の停止又は
予防を請求することができる」(同法36条1項)のであるから,侵害者
が商標法2条3項に規定する「使用」をしている場合に限らず,社会的・
経済的な観点から行為の主体を検討することも可能というべきであり,商
標法が,間接侵害に関する上記明文規定(同法37条)を置いているから
といって,商標権侵害となるのは上記明文規定に該当する場合に限られる
とまで解する必要はないというべきである。」
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