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authorship

論文の著者たることをauthorshipと呼ぶそうです。
研究者にとっては、論文の共著者となるかならないか、
また、何番目に名前が記載されるかが、その後の人生を
左右することもあるので、authorshipの問題は、
極めて重要な問題です。
そこで、たとえば、このような基準が設けられていたりします。

ところで、論文作成に貢献したにもかかわらず、共著者として
名前を記載してもらえなかった場合、司法的救済を受ける
ことはできるのでしょうか。
もちろん、当該論文の「著作者」(著作権法2条1項2号)に当たる
場合には、氏名表示権(同法19条)を有しますから、司法的救済を
受けることができます。
しかし、著作権法上の「著作者」とは、「著作物」を創作するものを
いい、「著作物」とは一定の要件を具備した「表現」をいいますから、
「表現」への関与がない者は、「著作者」には当たりません。
アイデアを提供しただけのもの、指示や助言をしたり、ヒントや
テーマを与えたり、資料を提供しただけの者、指示通りに手伝いを
行っただけの者等は、「著作者」には当たらないのです。
ですから、研究者間の常識では、当該論文の共著者になって
しかるべき者であっても、著作権法上の「著作者」には当たらず、
氏名表示権を有しないということが、ありえます。
このような場合、司法的救済を求めることは不可能なのでしょうか。

この問題に関する判決が、判例タイムズ1361号に掲載
されていました(東京地方裁判所平成23年4月13日判決)。

東京地裁は次のように述べています。

「学者が、真理の探究を目指し、学者としての良心の命ずる
ところに従って、全人格的価値を投入して全力を尽くして
研究を行った場合、その研究の成果は、学者のいわば分身
ともいうべき人格的価値に準ずる性質を持つと解される。
したがって、学者が行った研究の価値を損ない、又は
その研究を行うに当たって学者が果たした役割を否定する
ような他者の行為は、その態様や程度に照らし、社会通念上
許される限度を超える場合には、当該行為は、学者の
人格的価値ないし利益を侵害するものとして不法行為に
該当するというべきである。」

どうやら場合によっては、損害賠償を請求することができる
可能性があるようです。
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