不動産取引は現況確認が大切

今日は、最高裁判決が二つ裁判所ウェブサイトに
アップロードされています。

一つは、第三者異議事件判決です。
裁判要旨は次のとおり。

「不動産の取得時効完成後,所有権移転登記がされない間に,
第三者が原所有者から抵当権の設定を受けてその登記を了した場合,
占有者が抵当権の存在を容認していたなど特段の事情がない限り,
再度の取得時効により抵当権は消滅する」

理由は、以下の最高裁判例とパラレルに考えるべきだからという
ことのようです。

不動産の取得時効の完成後所有権移転登記を了する前に,
第三者に上記不動産が譲渡され,その旨の登記がされた場合において,
占有者が,上記登記後に,なお引き続き時効取得に要する期間占有を
継続したときは,占有者は,上記第三者に対し,登記なくして時効取得を
対抗し得るものと解される(最高裁昭和34年(オ)第779号同36年
7月20日第一小法廷判決・民集15巻7号1903頁)

ただし、そんなに単純に考えていいのかとの疑問を呈する古田裁判官の
補足意見がついています。

まあ、登記だけを信じていると、こういうことになりかねないので、
不動産は、現況確認が大事だということですね。



もう一つは、生命保険契約存在確認請求事件判決です。
こちらは内容はともかく、須藤裁判官の反対意見が判決の本体よりも
長いのが見ものです。
多数意見を読んだ時点では、そりゃそうだよな、なんで原審はこんな
判断をしたのだろうとまで思ってしまいました。
ところが、須藤裁判官の意見を読んだ後には、たしかにそういう考えも
ありえるなと思うに至りました。
法律問題って、そういうことが良くあるんですよね。
結論に飛びつくのは危険です。


ところで、今日、本当に読みたかったのは、昨日東京地裁において
言い渡されたアートネイチャーの株主代表訴訟事件判決です。
しかし、下級審判決はすぐには手に入りませんので、
しばらく待たねばなりません。
残念。
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