小林一郎「事情変更の原則と再交渉義務」

「NBL」という雑誌の4月1日号と4月15日号に掲載されていた論文です。
研究者の間で最近ホットなテーマになっている「事情変更の原則」と
「再交渉義務」に対し、実務家はなぜ消極的な態度を取っているのか
という点について小林氏の考えが書かれています。
以下、引用します。

「筆者は、実務と学説の乖離の原因の一つとして、学説における
理論構築の中で、事後的な契約介入がもたらす結果の不確実性や
不均一性という問題がもたらす弊害が、意識的にあるいは無意識的に
考慮の対象から除外されているという点があるのではないかと考えている。」

「裁判所の判断能力の限界を考慮すると、裁判所による契約改訂判断の
過程において、さまざまな機会主義が現れ、むしろ自律的な再交渉が
阻害されてしまう可能性が生じてしまう。」

「事情変更の原則の効果として契約改訂を認めないと不具合が
生じる設例としてしばしばとり上げられるサブリースをめぐる
一連の判決については、実務家の立場からみると、むしろ
結論の異なる下級審判例が乱立し、裁判所が積極的に
契約に介入し賃料を改訂していくことの限界が露呈された
事例であるととらえられる。」

「時代の要請に応じた臨機応変な対応を信義則などを
活用して行えばよい」

面白そうなテーマでしたので、ご紹介いたしました。
勤務先等に「NBL」がある方は、一読されてみてはいかがでしょうか。
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