ブロックチェーン

フィンテック絡みで、「ブロックチェーン」という言葉を目にして、「ブロックチェーンの衝撃」という本まで買いましたが、買ったままで、読まずにいました。
金融に関する技術でしかないという思い込みがあり、今一つ興味が湧かなかったからです。

で、言葉そのものを忘れかけていたのですが、コンビニで見かけたWIREDという雑誌がブロックチェーンを特集していたので、読んでみました。

なるほど、興味深い。。。
技術の詳細は、当然のことながら、私の理解を超えていますが、コンセプトはなんとなく分かりました。




記帳作業の自動化

平成28年9月26日付日経新聞で、freee株式会社という会社が大型未上場ベンチャー企業として紹介されています。
同社の主力商品はクラウド会計ソフトですが、銀行口座やクレジットカード、レジやECサイトの明細を自動で取得して仕分け登録をしてくれることが同会計ソフトの売りとなっています。
今のところは、すでに電子データ化されている数値を仕分けしてくれるだけのようですが、そのうちに紙で作成された証憑類もスキャナやスマホによる読み取りを通して、自動処理してくれることになるのではないでしょうか。

今回のAIブームもまたもや空騒ぎに終わるのか?

最近、「AI」、「人工知能」という言葉を毎日のように目にします。AIの進歩により、現在の職業の大半が機械に置き換えられることになるといった言論が横行しています。

しかし、情報学を専門とする西垣徹教授によれば、それは妄想にすぎないそうです。
同教授は平成28年9月7日付日本経済新聞において、大要次のとおりのことを述べています。

1.今回のAIブームは第3次ブームである。
2.第3次AIブームを起こしたのは「深層学習」という技術である。
3.「深層学習」において、実際に行っているのはビッグデータの統計処理にすぎない。
4.「深層学習」は、パターン認識において有用であるにすぎず、この技術により人間の脳に近い機能を持つAIが誕生し、AIが自分で概念を把握できるようになるわけではない。
5.自我を持つ汎用AIは幻にすぎない。「IA」すなわち人知(Intelligence)の増幅器(Amplifier)を目指すべきである。

実際、深層学習の数理の解説をネットから探してみると、最小二乗法、最尤推定法、マルコフ決定過程等の統計学の用語が並んでおり、統計処理を大量かつ高速に行うことが核となっている技術であることが推測されます。
http://www.slideshare.net/RyoNakamura3/ss-61945131
統計処理が万能な技術であるわけはありませんから、西垣教授の言うとおり、「深層学習」も万能の技術ではないのでしょう。
とすると、今回のAIブームも80年代の「第5世代コンピュータ」の時と同様に一時的ブームで終わってしまうのかもしれません。

両角吉晃「イスラーム法における信用と『利息』禁止」

霞が関の弁護士会館地下にある書店でふと目について買ってきた本です。
イスラム金融の背景にあるイスラム法のいわゆる利息禁止ルールに関する研究書です。

クルアーンにリバー(ribā)を禁止する明文が存在し、そのリバーが利息を意味すると
理解されてきたため、一般にはイスラム法では利息を徴収したり支払ったりすることが
禁止されていると理解されています。

しかし、著者は、リバーを利息と理解するようになったのは、近代に入って西洋法の概念が
導入されることにより、リバーの意味内容に変化が生じたからであって、リバーの
本来的意味は利息ではないとしています。

ただ、ではリバーとは何かという点については、「本書では、リバー概念分析のための
言わば準備段階として、特定の時代の特定の学派に属するテクストの検討を行った」(本書310頁)と
あるように、本書では明確には示されておらず、今後の課題とされています。











M&Aに伴う労働条件の不利益変更にかかる労働者の同意

平成28年2月19日に言い渡された最高裁判決の話題です。

経営破綻が懸念されたA信用組合を救済すべく、A信用組合とB信用組合の間において、B信用組合が存続会社となる合併が行われました。
その際、A信用組合の職員の退職金に関して、両信用組合は、当該職員が合併後に退職する際にB信用組合の退職給与規程により退職金を支給する旨合意しました。

そして、当該労働条件の変更につき労働者から同意を得るために、社会保険労務士と相談の上、次のことが行われました。

①A信用組合の職員説明会において、支給基準変更後の退職金額の計算方法に関する説明をした。
②A信用組合の管理職から支給基準の変更の内容と新支給基準の概要が記載された同意書(以下「本件同意書」といいます。)を取得した。
③A信用組合の職員組合との間において、合併後の退職金の支給基準を新支給基準とする旨の記載のある労働協約書(以下「本件労働協約書」といいます。)を締結した。

ところが、合併後に退職した元A信用組合の職員らが、A信用組合の退職給与規程に基づく退職金の支給を求めて、訴えを提起しました。

この件につき、東京高等裁判所は、本件同意書と本件労働協約書を理由に職員らの請求を認めませんでした。

しかし、最高裁判所は、まず過去の判例を参照しつつ次のように述べました。

「就業規則に定められた賃金や退職金に関する労働条件の変更に対する労働者の同意の有無については、当該変更を受け入れる旨の労働者の行為の有無だけでなく、当該変更により労働者にもたらされる不利益の内容及び程度、労働者により当該行為がされるに至った経緯及びその態様、当該行為に先立つ労働者への情報提供又は説明の内容等に照らして、当該行為が労働者の自由な意思に基づいてされたものと認めるに足りる合理的な理由が客観的に存在するか否かという観点からも、判断されるべきものと解するのが相当である。」

そして、管理職については、当該変更が著しく不利益なものとなったことを指摘しつつ、本件基準変更により生ずる具体的な不利益の内容や程度についても、情報提供や説明がされる必要があったとしました。
その上で、そのような情報提供や説明がされたか否か、本件同意書が自由な意思に基づいて作成されたか否かについて十分に審理を尽くすことなく本件合意書をもって同意があったものとした原審の判断には、審理不尽の結果、法令の適用を誤った違法があるとしました。

また、職員組合の組合員については、本件労働協約書の調印につき、執行委員長に権限が付与されていたか否かについて審理判断がなされていないと指摘しました。
そして、その点に関する審理を尽くすことなく本件労働協約書によって基準変更の効力が生じているとした原審の判断には、審理不尽の結果、法令の適用を誤った違法があるとしました。

本件は、A信用組合を救済するための合併であり、社会保険労務士に相談した上で合意書及び労働協約書を作成していた案件ですが、それでも争われれば合意書及び労働協約書の有効性が否定されることがありえるという点で企業にとって教訓となりえます。
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